Frosty Night(逝くなら霜夜に!)

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この地球に生まれてきた訳は、確かな信念を持つために、制約された条件の中でひとつのことに邁進し、思いを具現化させるため

優しい人になってほしい

c0007384_1934164.jpg「子供さんに、どんなふうに育ってほしいですか?」
なんていう適当な質問に、浅はかな大人が
「優しい人になってほしいです」
なんて言うのを聞くと、ウガーッと吠えたくなる。

優しい人?

こんなイカれた世界で、優しいことがどんなに辛く厳しいか分かってて、そんなこと言ってるわけ?
優しい人であれということは、この世で傷つき、虐げられることも覚悟せよ!ということだ。
優しい人は、ずるい人間から搾取され、優しくない人の方がお金を稼ぎ、(物質的に)いい思いをし、評価や賞賛を受ける現実を見据えた上で、それでも『優しい人になりなさい』と言っているのか?

そこまで考えて、覚悟して言っているのならまだいい。
でもたいがいの大人はそうじゃないでしょ?
『優しい人であれ』と言ったその口で、『もっと頑張って勝ちなさい』とか『あんたは根性がない』とか、果ては『そんなんじゃ生きていけない。ダメ人間だ』とまで子供を追いつめるでしょ。

確かに最近の子供や若者たちは優しくなったと思う。
一部の突出したニュースばかり伝えられると、『最近の若者は怖い』って思う人もいるかもしれないけれど、身近でリアルな若者たちを知っている私からしたら、全体的には嘘ついたりするのが下手で、気まじめで、優しい子が多いなぁという印象が強い。
でもなんか心許ないというか、自信なさそうというか、アンパンマンが顔(というか頭部)がないまま、「力が出ないよ〜」って、なすすべもなくたたずんでいるような、そんなふうに私には見えてしまうんだよね。

アンパンマンみたいに優しい子供は、おなかの空いている人に自分の顔(というか頭部)であるアンパンを分けてあげるんだ。
もともと子供は優しいから、優しく振る舞うことになんの疑いも持たない。
身近な大人が『優しい人になりなさい』と言ったから、素直に優しい人になって、どんどんアンパンを分けてあげていたら、いつの間にか顔(というか頭部)がなくなってしまった。

絵本の中のアンパンマンならここでジャムおじさんが登場して
「アンパンマン! 新しい顔(というか頭部)だよ!」
と、焼きたてアンパンの顔(というか頭部)とすげ替えてくれるんだけどね。

パパラパパッパッパー! パラララパッパラーバッパッパーーー!!
勇気百倍! アンパーンマーーーーン!


現実は無責任な大人に
「なんでそんな顔(というか頭部)なしになるまで人に与えるのよ! バッカじゃないの! つうか、気持ち悪いから近寄らないで!」
って言われたりするんだ。

アンパンマンの作者のやなせたかしさんは、「ほんとうの正義というものは、けっしてかっこうのいいものではないし、そしてそのためにかならず自分も深く傷つくものです。」とあとがきで語っているそうだ。

まともに生きていたら、傷ついたり汚れたりすることって当たり前なんだよね。
優しいあなた達が、傷つくのを怖れて立ちすくんだりしないよう、私たち大人はジャムおじさんになる覚悟をするべきだ。
子ども達が安心して、そのおいしいアンパンを、みんなに分けてあげられるように。
水に濡れたり、汚れたりすることを怖れないように。

無責任に子供に期待するんではなく、変わるべきは私たち大人だ。
違うか?
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by linket | 2007-05-26 19:03 | ●無駄人間になってやる

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by hami