悪い子はタマネギしかもらえない(フランス)
フランスに生まれなくてよかった!
もしもフランスに生まれたら、考えすぎなガキだった私は
「お手伝いをさぼった悪い子の私には、サンタさんはタマネギしかくれないんだ!」
と思い込んで恐怖におののき、たとえサンタさんが見逃して欲しかったテディベアのぬいぐるみをくれたとしても、『今年は大丈夫だったけれど、来年はうっかりバレてしまうのではないか?』と毎年小さな心を痛めたに違いない。
子供を脅すのはやめましょう!
私は胸を張れるほどの母親ではないが、子供に脅しを使わないことだけは気をつけてきた。
自分が子供のころに散々脅されて、怖い思いをしたからだ。
子供を脅す親は、自分の親に脅されたことがないのだろうか?
それとも自分が怖かったことを、忘れてしまったのだろうか?
この間耳鼻科に行ったら、本を片付けない子供に
「そんな悪い子は、先生がものすごく痛くするんだから!」
と脅しているお母さんがいて、苦しかった。
子供はあわてて片付けて
「先生、もう痛くしない?」
「うん、しないよ。」
一見落着のように思えるが、これでもし、治療が痛かったらどうするわけ!?
子どもは自分がしたことが報われなかったことに不信感を抱く。
自分がいい子でいても、悪いお医者さんが痛くするんだから、いい子でいる意味なんかない、と私なら思う。
ええ、なんたって考えすぎなガキでしたのでね。
効率優先の社会で暮らしていると、子どもの存在は非効率そのものでしかないので腹が立つこともままあるけれど、だからって子どもを効率的に育てようとするのは無理があるのだ。
脅して従わせるのは手っ取り早いかもしれないけれど、子どもを安心して育てる環境じゃない社会で、子どもを産み育てているのは大人の勝手なのだ。
こんな環境でも育っていってくれている子ども達に、もっと敬意を示してほしいと思う。
サンタさん、あなたが本当に愛ある人ならば、悪い子にもちゃんとプレゼントあげてくださいね。
お願いします。