人生で一番大切な本を作る喜び
深呼吸する言葉を、photobackの文庫本にしたのが届いたそうで、この『自分で作ったものが本という形になっている』ことの喜びみたいなものは、私もよくわかるなぁ。
若い時、印刷関係の仕事をしていたので、本にするというのは、すごく特別な才能とチャンスとお金がかかることだと思っていた。
野球に例えるなら、野球が好きでもみんながプロ野球選手になれるわけではない、という感じ。
でもさ、草野球チームに入って、野球を楽しむことはできるんだよね。
深呼吸する言葉と、自分で撮った写真を組み合わせた『深呼吸する写真言葉』を作っていく中で、これを本にしたいな、と思っていた。
出版して商業ベースに乗せたいっ!!という大それたものではなくて、個人的な楽しみとしてでいいから、本と言う形にしたいと。
そのことを、本作りに詳しい人にちょっと話したら、「オールカラーなんて、コストが高いから無理だよ」と、言われたことがあって、「そうだよね」と納得しつつも、作りたいなーーーと未練たらしく思っていたのだが、未練が実を結ぶこともあるもんである。
今年の母の日に母の喜寿祝い本をphtobackの文庫本にしてプレゼントしたが、母は、半年経った今でも、出かけるときにはその本をバッグに入れて持ち歩き、ことあるごとに人に見せびらかしているらしい。
恥ずかしいし、そういうことで反感買うこともあるかもしれないから止めてくれ、、と思う気持ちもあるのだが、あの本は、母の人生の中でおそらく一番大事な本になったんじゃないだろうか。
作った本人としては、そんなに大事にされてよかったのぉ、と、しみじみ嬉しい。
個人にとって本当に大事なことは、ベストセラーになるようなことじゃなくて、もっとオーダーメイドなことなんだな。
それはほんとに自己満足ではあるけれど、それが実現できるのは幸せな体験だと思う。
京都に旅行した際の写真をベースに『深呼吸する京都』の写真言葉として文庫化することを考え中。
私の自己満足も、日々更新中である。