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Frosty Night(逝くなら霜夜に!)

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この地球に生まれてきた訳は、確かな信念を持つために、制約された条件の中でひとつのことに邁進し、思いを具現化させるため

わけもなく絹が好きなアタクシの老後の楽しみについてでありんす

アタクシ、絹(シルク)が大好きですの。
着物が好きなのは、その素材が絹であることも大きなウエイトを占めていますわね。
もちろん、浴衣のカジュアルさ、洗濯機で洗えるポリエステルの着物の手軽さなども捨てがたいのですけど、やっぱり正絹の着物が好きです。
四角い布を縫って、寸胴に着付けるのに着物姿が美しいのは、動いたときに正絹の布が作り出す、しなやかな光沢ある生地の曲線に秘密があるのですわ。

いまは、一見よくできた化学繊維の着物もたくさん出回っていますけど、やっぱりその着心地には雲泥の差がありますの。
昨年の娘ちゃんの成人式のときも、正絹のお振袖の長い袂が揺れる姿は、はんなりと咲く花が匂い立つようでしたけれども、これがポリエステルの貸衣装だと、長い袂がパラシュートのように膨らんで、バホバホしてしまうんですのよ。
帯や帯締めなども、正絹のものはキュッと締まって、気持ちまで引き締まりますの。
それから、帯をほどくときのシュルシュルという衣擦れの音や、帯締めを締めるときのキュキュッという手応えもなんとも言えず、好きですわ。

着物だけに限らず、シルク製品というのに目がなくて、この間セールで試着したスーツがやけに着心地がいいなと思ってタグを見たら、やっぱりウール85%に絹15%でしたので、思わず試着室でスーツをスリスリ・・・(そしてもちろん即買い)。
もしもアタクシとデートして下さる殿方がいらっしゃいましたら、上質のシルク混のスーツを着ていらっしゃいまし。
アタクシ、スーツをさわりまくって、うっとりと我を忘れ、メロメロになること間違いなしですわ。

実は掛け布団も絹ですの。
母が真綿(シルク)の掛け布団を使っておりまして、その魅力に取りつかれて買ったのですわ。
真綿のお布団は、軽くて、暖かくて、吸湿性もよいすぐれ物です。
アタクシ、羽毛布団はあのガサガサした感じがどうしても好きになれませんの。
それに比べて真綿のお布団は、しっとりと体にフィットしてくれるので、体とお布団の間に不安定な隙間が空かないのですわ。
真綿のお布団などというとお高そうですけれども、アタクシの買ったのは外側の生地が綿で、中綿が1.5kgの薄手のものなので、そんなにべらぼうなお値段ではござんせん。
ただし、真綿は手引き(繭を一個一個手で引き伸ばし、それを重ねて作った真綿)に限りますわ。
機械ほぐしだと、綿が偏ったり、痛みが早いそうですのよ。

先日、田口ランディさんの『ドリームタイム』(文藝春秋)を読んでいたら、その中に「繭のシールド」という短編がありましたの。
この中で、『着物を着るようになったら、人当たりしなくなった』ということが書かれていて、なるほどと、納得することしきりです。
着物というのは紐で結ぶ『呪術』であり、繭という『最高のシールド』を使った『魔除け』なのだそうです。
なんとまあ、魔女を目指すアタクシに、ぴったりのアイテムなんでせう。

アタクシの母の実家と、叔母の嫁ぎ先で養蚕をやっておりましたので、小学生のころ、お蚕さんの世話を手伝ったことがありますわ。
正直、虫は苦手なんですけれども、何十万(あるいはもっと?)というお蚕さんが、いっせいに桑の葉を食べる雨のような音や、真っ白な繭玉が目の前でクルクルと出来上がっていく光景などは、とても印象深く心に残っております。

お蚕さんといえば、全農で『カイコ飼育キット』買えますのよ。
人工飼料付きなので、桑の葉いらず、一年中、飼育が可能だそうですわ。
めでたく魔女になった暁には、お蚕さんを飼って、手引きの真綿布団を作ることにします(生糸にするのは技術が必要ですけれど、真綿ならなんとかなりそうですから)。
そして『国産魔女の呪術布団~生霊からあなたを守る最強のシールド~』として、ひっそりとネット販売することにいたしますわ。
その節はどうぞご贔屓に 053.gif
by linket | 2009-01-08 17:43 | ●平成お着物デカダンス

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by hami